2013年03月12日

ハイティンク LSO のブルックナー第9番

久々に音楽の記事を書きます。

2013年3月7日 木曜日 サントリーホール 19時

行って参りました。
指揮: ベルナルド・ハイティンク
ピアノ: マリア・ジョアン・ピリス
ロンドン交響楽団の来日公演です。

曲目は
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第2番目変ロ長調 op.19
ブルックナー 交響曲第2番 ニ短調 (ノヴァーク版)

半年前にこのコンサートのチケットを買った時から、
非常に楽しみなコンサートでした。
もうワクワクです。

わたしが高校生の頃にはもう巨匠だったハイティンク。
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一度生でそのピアノ演奏を聴いてみたかったピリス。
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聴きに行った2006年の来日公演で、
素晴らしいマーラーを聴かせてくれたロンドン交響楽団。
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ロンドン交響楽団はスターウォーズのテーマ曲の演奏等で、
クラシックファン以外にも有名なオケです。

まずはベートーヴェンのピアノコンチェルトの2番。
プログラムはチケット購入時はモーツァルトのピアノコンチェルト第17番でした。
それがピリスの強い希望で変更になったとのことです。
ベートーヴェンのピアノコンチェルト第2番は、
とてもチャーミングな曲です。
それをピリスがどう聴かせてくれるのか楽しみでした。

果たしてその演奏は、期待に違わずとても素晴らしいものでした。
ピリスのピアノはまるで小川の流れのように流麗で、キラキラと輝いて、
そして素朴で、純粋で、温かい!
第2楽章の終盤など、どこかで柔かな鐘の音が聴こえる。。。
というピアノタッチで、この曲を何回も聴いているのに新たな発見もありました。

まさに気持ちが洗われるような演奏です。
世界中の人々を魅了するピリスのピアノ。
わたしも至福の体験をすることが出来ましたよ。
また聴きたいです。

続いてブルックナーの交響曲第9番。

ハイティンクは近年、この曲に特に特別な意味を見出しているのかも知れません。

ハイティンクは2009年3月にロイヤル・コンセルトヘボウとの演奏でこの曲を演った時に、
NHKのインタヴューにこう答えています。
「この曲は特別な機会に演奏されるべき曲で、あまり演奏し過ぎてはいけない。
演奏し過ぎて特別な曲ではなくなると、曲の何かが失われてしまう」と。

これはハイティンク自身の言葉ですが、
それにもかかわらずハイティンクは以降、この曲を演奏し続けます。

ロイヤル・コンセルトヘボウの後は、ウィーンフィルと、
そして今回ロンドン交響楽団とです。

なぜ自ら演奏し過ぎてはいけないと言っていたブルックナーの第9番を、
ハイティンクは演奏し続けたのか?
その答えは今回の演奏会にあったのかも知れません。
ハイティンクの言う、特別な曲の特別な演奏会でした。

きょうの演奏は、全体を通して弦楽器の分厚い響きが骨組みを構築して、
それがしっかりと曲を支えたという印象を受けました。
その骨組みの上に金管のカセドラルが形づくられているのです。

そのサウンドを得るためであったのか、
今回ロンドン交響楽団はとても珍しい楽器の配置をしてました。
この配置によって各弦楽器の奏でる旋律の対比、
ホルン(ワーグナーチューバ)とそれ以外の金管楽器の対比、
そのコントラストを立体的に体感することができました。
面白いですね。

緊張感が持続して、一瞬も目を離す事ができないくらいだった第1楽章。
愚直なまでに、歩くようなゆったりとしたテンポを貫いた第2楽章。
そして第3楽章のいよいよ最後のコーダの部分では、
キンコンカンコンと鐘が響くような旋律の中に、
敬虔な祈りにも似た気持ちを抱くことができました。

演奏が終了してからも、余韻がこみ上げてくるような演奏。
まさに名演ですね。

オーケストラも去って誰もいなくなったステージ上に、
再度のハイティンクの登場を期待して、
ステージサイドまで詰めかけて拍手を送り続けた聴衆に、
ハイティンクは2度も応えてくれました。

ハイティンクを今後また、生で聴く事ができるかどうか。
わたしもステージサイドまで詰めかけて、しっかりと目に焼き付けてきました。

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posted by ピコティ at 23:59| 東京 ☀| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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