コート・ド・ニュイの中で面積は最小ですが、
とっても凄い村でもあります。
なんと村のブドウ畑に占めるグランクリュの割合は75%。
大部分がグランクリュなんですね。
このグランクリュはシトー派の修道僧が拓いたクロ・ド・ヴージョです。
プルミエクリュの割合は18%。
グランクリュとプルミエクリュを合計すると93%なので、
村名ワインはわずか7%ということになります。
というわけで、このヴージョにあっては、
村名ワインを探すのが至難の技、
ずっとコート・ド・ニュイの村名ワインの旅を続けてきましたが、
今回はプルミエクリュとなりました。
今週のワインは、
ドメーヌ・モンジャール・ミュニュレ
ヴージョ 1er クリュ レ・クラ 2008

赤紫がかったルビー色。
輝きと透明感のある色合いです。
フランボワーズとイチゴの甘い香り、
焦げた香りと枯れ葉のような草の香りもあります。
とっても豊かな香りです。
アタックは滑らかで、甘味と酸味がバランスよく現れます。
穏やかな酸が、心地よい苦味に変化していく。
アルコールのボリュームと上品なタンニンを感じます。
アルコール度数は13%。
ポテンシャルを感じるので、
いま飲んでしまうのはちょっともったいないかも。
ドメーヌ・モンジャール・ミュニュレは、
ヴォーヌ・ロマネに本拠地をおくドメーヌで、
4つのグランクリュと8つのプルミエクリュを擁し、
30銘柄以上のワインを製造する、
規模も大きく、歴史もあるドメーヌです。
個人的には手と、手からピョンピョンと伸びる
ブドウのマークがとってもお気に入り。
ヴージョ村がとても小さいことは冒頭に書きましたが、
この村の小さいブドウ畑を
80人以上の栽培家や醸造元が分割所有しているために、
ワインの出来にはかなりのバラつきがあるようです。
「ハズレ」が多いことでも有名なヴージョのワイン。
あなたの選んだヴージョのワインがとても美味しいことを祈ります。