2011年12月06日

カツァリスのモーツァルト

今年で9回目を迎えるNHK音楽祭。
今年のテーマは、 「華麗なるピアノニストたちの競演」 です。

毎年楽しみにしていますが、
今年は、なんだこの演奏は!と、度肝を抜かれたピアニストがおりました。

その名は、シプリアン・カツァリス。
フランスはマルセイユ出身の60歳です。

カツァリス.png

それは、NHK音楽祭の第2夜、2011年10月6日のNHKホールでの演奏会でした。
曲目はモーツァルト作曲 ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467

その演奏はとても凄い!
全く自由に、やりたいように演奏しています。
本当に自由奔放な感じ。

こんなモーツァルトがありなんだ。。。
こんな風に弾いていいんだ。。。
と思うくらい。

とくに第3楽章のカデンツァは圧巻です。

とぼけた博士のような風貌、
華麗なるテクニック。
そして即興の達人。

小曽根真の演奏する、モーツァルトのピアノコンチェルトの、
ジャジーな感じもとても面白かったけど、
カツァリスのひょうきんさや、変人ぽさに、わたしは虜になってしまいましたよ。
心をギュッと鷲掴みにされた気分です。


今回の指揮者である、ネヴィル・マリナーは87歳。

マリナー.png

このマエストロの指揮で、ブレンデルがピアノを弾いたモーツァルトのピアノコンチェルト全集は、
若い頃からのわたしの愛聴盤(オケはアカデミー室内管弦楽団)です。

そのマリナーが指揮をすれば、NHK交響楽団演奏のモーツァルトのサウンドも
この往年の名演奏のような響きとなります。
ヴィヴィッドで、クリアで、明るいサウンドのモーツァルト。
さすがですね!

マリナーといえば、映画「アマデウス」の音楽の演奏で有名です。
この映画を見た方は、その演奏を聞いていますよ。


カツァリスが弾いた、アンコールの即興演奏のさくらさくらもとてもユニーク。

カツァリスのCDを買っちゃおうっと!
なんでも、ベートーヴェンの交響曲を全曲、ピアノのみで演奏したCDが有名らしい。

その感想はまた後日。




       






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2011年11月22日

ラトル・ベルリンフィルのマーラー9番!

今日は待ちに待った
サイモン・ラトル、ベルリンフィルの演奏会でした。

長かったなあ・・・チケットを買ってから既に5ヶ月が経過。

無事にコンサートが開かれ、無事に聴きに行くことができました。

iphone/image-20111122180827.png


プログラムは今年没後100年の、マーラー作曲 交響曲第9番ニ長調

指揮者はサイモン・ラトル
ラトルはベルリンフィルの主席指揮者兼芸術監督になって9年。

ラトルにとってのベルリンフィルは、もはや手兵、あうんの呼吸ですね。

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コンサート・マスターは話題の樫本大進でした。
凱旋コンサートですね。

樫本大進.bmp


ラトルのマーラーの交響曲第9番は、時に楽器の鳴らし方のバランスを変えて、
あれあれ、いつもとサウンドが違うなんてところもありましたが、
(わたしにとってのこの曲のスタンダードはショルティ=シガゴ盤です)
要所を締め、全体をしっかりまとめたすばらしい演奏でした。

最終楽章は、長い休符を挟んでメロディーが途切れたりしながら、
静かに、いつの間にか曲が終わります。

それはまるで、夢とうつつの世界を行ったり来たりしながら、
いつの間にか眠りにつくような終わりかたです。

なので、コンサートでは曲が終わっても、指揮者も演奏者も観客も
みんな微動だにせず、ながーい静寂と沈黙を味わいます。

2,000人の人間がつくり出す静寂は圧倒的ですよ!
その間約2分!(計ったわけではないですが・・・)。

その後はもちろん拍手の嵐です。

すぐに拍手せず余韻を楽しむ、観客も大人になりました。
粋な賞賛ですね。



以下は、マーラーの交響曲第9番のわたしなりの印象です。

第1楽章: 暗い海
       岸から港を見ている。低く垂れ込めた雲、今にも降り出しそうである。
       そして強い風。強い風のせいで、海は荒れている。
       高い波が港に停泊している船を揺らしている。
       ふと、沖合いに1艘の小船が、波に揉まれている。
       フラフラと沈みそうで沈まない。。。

第2楽章: おどけた踊り。
       一生懸命道化を演じて踊るが、
       それは楽しいよりも、ちょっとやりすぎで悲壮感が漂う。
       あるいはメリーゴーランド。
       楽しいはずが、このメリーゴーランドちょっと壊れている。。。

第3楽章: 怒りの嵐。
       同じ事を、何度も何度も繰り返し怒っている。
       同じ言葉で同じ行動で。
       もういい加減にしてくれよ。
       やっと落ち着いたのに、最後はやっぱり怒ってる。
       ずっと同じことを、同じ言葉で。。。      
      
第4楽章: 人生の走馬灯。
       懐かしく、暖かく、優しい記憶がよみがえる。
       過去を振り返っていると、ふとホルンによる神の声が聞こえてくる。
       激しい感情も、深い悲しみも既に過去のものである。
       いま、わたしはもっと大きくて偉大なものに包まれているから。
       ただ静かに、穏やかに、最期の時が訪れるのだ。       



休憩なしの、1時間半のコンサート。
過ぎ去ってみれば、あっと言う間でした。

イベントが終わってしまって、ちょっと淋しいです。



       
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2011年09月14日

ブルックナーの交響曲

今みたいに日常生活で自分の好きな音楽を安価に楽しめなかったころ、
FM放送をエアチェックして、自分の好きな音楽をテープに保存するということは、
とても大切で、楽しみで、真剣な取り組みだった。

レコパルとか週刊FMとかで、赤マルしてね!

中学生の頃、ブルックナーの交響曲をとても聴いてみたかったけれど、
LPレコードは高価で買えなかったので無理だった。
なにしろ、中学生の小遣いでLPレコードを買うためには、
お小遣いを何ヶ月も貯めなければならない・・・

当時はまだブルックナーの交響曲なんて、今みたいにメジャーじゃなくて、
出ているLPレコードもとても少なかった。

そんな頃の夏休み、朝の4時からNHK・FMで、
ブルックナーの交響曲全集が放送されるのを、週刊誌で知ったわたしは、当時とても興奮した。
もうこれは、朝の4時に起きて、エアチェックするしかない!

そうして、毎日3時45分に起きて準備した。

それはオイゲン・ヨッフム指揮 ドレスデン・シュターツカペレの演奏だった。

エアチェックする時は、楽章の間でうまくテープをひっくり返さなければならない。
ブルックナーの交響曲はとても長いから。

これがブルックナーか!
わたしにとっての、忘れられない、ブルックナー初体験である。

そんな体験からか、ブルックナーの交響曲はわたしにとって夜明けのイメージだ。
まさにブルックナー開始は朝もやの感じである。


それから、かれこれ○○年。
ブルックナーブームは何度か訪れたけど、
好きだったブルックナー振りの巨匠はほとんど亡くなってしまった。

今は亡き巨匠の一人、ギュンター・ヴァント指揮 ベルリンフィルの
ブルックナー交響曲第8番。

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これからの秋の夜長に、じっくりと1時間半にわたって身をゆだねると、
静かな大自然の中に包まれて、厳かに音楽が湧き上がる。

聴き終わると、この世の中のつまらない数々の事は彼方に去って、
新たな気持ちで、自分と向かい合うことが出来ると思う。

そんなお薦めの1枚。

       

posted by ピコティ at 23:00| 東京 ☀| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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